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AIで需要予測、何が決め手となったか?

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群馬県前橋市の相模屋食料株式会社は豆腐の需要予測をAIで行っているそうです。

 

相模屋食料は日本気象協会と連携、ツイッターから購入した「暑い」・「寒い」といったつぶやき情報もデータとして取り入れ、体感温度を分析、これに気象情報を組み合わせて、需要を分析しています。

 

日々の温度ではなく、温度の変化を人がどう感じるかが特徴量として有効だったわけです。

 

これは非常に示唆に富んだストーリーだと思います。

 

気温という定量情報はデータとして入手しやすいですが、必ずしも気温そのものが影響するのではなく、それを人がどう感じるか、やはりその点がマーケティングのポイントになるということです。

 

例えば、アメリカの大統領がバイデンさんになった、それが人がどう感じるかで株価の動きも左右されます。

 

自国第一主義から国際協調へと進んで、貿易も活発になり、株価も上向くだろうと思う人もいるでしょうし、アメリカ国内でいまだにトランプ現大統領を支持している人とそうでない人が衝突し、アメリカ国内の混乱が長引き、株価も下落するだろうと思う人もいるでしょう。

 

どちらも正しいとも言えますが、株価も上向くと思う人が、株価が下落するだろうと思う人よりも多ければ株価は上昇します。

 

ケインズが株は美人コンテストのようなものと言ったというのも頷けます。

 

マーケティングでも、世の中の何かが変わってバランスが変わった、そうなった時に人は何をどう考え、どう行動するだろうか、そういったことを読める力、これが必要だと思いました。

 

 

AIもただデータを集めて、解析すればよい結果がアウトプットされるというわけでもなく、何が結果を動かしているのか、結局その点を人がしっかり見極めることの必要さをあらためて感じたように思います。